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2022年04月27日

糖尿病は「腎虚」で起こる

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こんにちは、兵庫県伊丹市の西田鍼灸療院です。伊丹市内を中心に尼崎市・豊中市をはじめとする阪神・北摂地区の患者様のお身体の悩みを「根本改善」に導く「根本治療」の鍼灸を提供しております。

 

人間、誰でも中年期を過ぎる頃より、尻の筋肉が削げ落ちて垂れ下がり、大腿の筋肉量も減って細くなり、腰から下が何となく寂しくなるもの。

体重に対する筋肉の重量は、若い男性で約45%、女性で約36%とされている。

その意味で筋肉こそ、人体最大の器官と言える。

その筋肉は数百本〜数千本の筋繊維と呼ばれる細胞により構成されており、一本の筋繊維の周りには、数本の毛細血管が付着し、筋繊維に酸素をはじめ種々の栄養素を供給している。

つまり、筋肉が存在している部位には血管も多数存在し、それはそのまま、たくさんの血液を貯蔵し、かつ循環させていることを意味する。

しかも、筋肉の70%以上が腰より下の下半身に存在するのだから、下半身は血液の供給源、貯蔵庫と言える。

年齢と共に、下半身の筋量が減少し、それと並行して、下半身の毛細血管数が減少してくると、下半身に存在していた血液が不足し、様々な病気の引き金になる。

糖尿病は、まさにそんな病気の代表例と言える!

糖尿病の人は、一瞥するとよくわかる。

上半身に比べて、下半身が極端に細い!

糖尿病は「すい臓のβ細胞から分泌されるインスリンの分泌不足で起こる」というのが常識で、もちろんその通りなのだが、糖尿病はほぼ例外なく、「上半身に比べて、下半身が妙に細い」人がなりやすいものだ。

人間の体温の40%以上は、筋肉細胞の中で糖分が燃焼されて産出されるが、筋肉の70%以上が下半身にするのだから、下半身の筋肉量が少なくなると、血液中の糖分の筋肉内での利用・燃焼が少なくなり、血液中に残った糖がたくさん残存する(高血糖)状態に陥る。これが糖尿病と考えてよい。

このような下半身の筋肉量の減少状態を東洋医学では昔から「腎虚」という概念で、的確に捉えている。

加齢と共に、腰や膝の痛みや、下肢のむくみ、こむら返り、頻尿や乏尿などの排尿異常、インポテンツなど下半身のの異常が多かれ少なかれ出現してくる。

下半身のこうした「老化現象」が出てくるのと並行して、疲れ目、老眼、白内障などの目の症状や、難聴、耳鳴り、歯の喪失、脱毛、白髪などの症状も出てくる。

こうした老化の症状の総称を「腎虚」と呼ぶ。

東洋医学でいう「腎」とは、西洋医学でいう腎臓はもちろん、副腎、泌尿器、生殖器を含めた“生命力”そのものを指す。

糖尿病は「腎虚」からくる病気であるため、糖尿病になると糖尿病性腎症、腎不全、インポテンツ、下肢のしびれなど下半身の症状や、糖尿病性網膜症、失明などの症状が合併することも少なくないのである。

さらに「腎虚」について説明を加えてみたい。

「腎虚」になると腹診を行った時、手のひらで臍より上の上腹部を押さえた場合に比べて、臍より下の下腹部を押さえた場合の方が、ずっと弱く、抵抗力がないことがわかる。

これを、東洋医学では「臍下不仁」という。

腰より下の筋力が弱くなっているということは、腰より下に収まっている内臓の力が

低下していることを意味する。

つまり、腎臓、副腎、泌尿器、生殖器の働きも低下しているのである。

このように「腎虚」=腰より下の虚弱化は、生命の営みに根源的な役割を果たして臓器の病気を招き、健康、生命の維持に大いに関与している。

下半身に収まっている臓器の力・機能は、下半身の筋力低下と比例する!

したがって「人生100年時代」を見据え、日頃からウォーキングやスクワットなどで下半身を鍛えることを習慣化して、ゴルフ、水泳、ハイキングなどの生涯スポーツを終生続けることが、腎虚を防ぎ、いつまでも若々しく、病気のない楽しい人生を送るために極めて重要である。

 

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