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2020年08月25日

「触(さわ)る」と「触(ふ)れる」

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こんにちは、兵庫県伊丹市の西田鍼灸療院です。伊丹市内を中心に尼崎市・豊中市をはじめとする阪神・北摂地区の患者様のお身体の悩みを「根本改善」に導く「根本治療」の鍼灸を提供しております。

 

新型コロナウイルスの脅威が世界を席巻している。

このウイルスは、未知であるだけではなく、当初、伝えられていたよりも深刻な問題を突きつけている。

このウイルスによって私たちは今、生活のありようだけではなく、心のありようまで変えることを迫られている。

 

感染を防ぐために、私たちが求められているのは、近づかないこと、触(さわ)らないこと、交わらないこと、群れないことだ。

例えば、今やすっかり定着した「ソーシャルディスタンス」で、人と会う時も2メートルほどの距離を保つことが推奨されている。

 

このことは、当院のような対面問診に始まり施術に至るまで、身体の直接接触を抜きにして行うことが出来ない業を営む者にとり、看過できないことである。

 

 

「触(さわ)る」と「触(ふ)れる」、漢字で書くとあまり違いがわからないが、ひらがなにしてみるとその差異が浮かび上がってくる。

 

当院の施術は「さわる」を基本に行う。

「さわる」という言葉は、何かに触覚的に接触することを指す。

もちろん、「ふれる」という言葉にもそうした意味はある。

だが、その一方で私たちは「心にふれる」、「心の琴線にふれる」ともいう。

 

「さわる」が接触的なのに対し、「ふれる」には非接触的な語感がある。

むしろ、「ふれる」という表現は、「さわる」ことができないものの存在を感じようとする試みを指すようにさえ感じられる。

私たちは、人の声にふれる、とさえいうことがある。

 

今、私たちは大切な人に「さわる」ことができない。

しかし、だからといって相手の心に、あるいは魂に「ふれよう」とすることまで諦めてしまったら、この世界は根底から崩れ去るだろう。

「さわる」ことを基軸とした世界から、「ふれあう」世界へと移行していかなければならない。

 

以上、コロナ禍は、否応なく当院の施術の根幹を成す「触(さわ)る」と「触(ふ)れる」におもいを巡らせる機会となった訳だが、「おもい」という言葉も、改めて漢字で書き分けてみると、多様な側面があることに気が付く。

 

「思い」「想い」「恋い」「顧い」「憶い」「推い」「懐い」………。

調べればさらに多くの「おもい」を感じ分けられるだろう。

 

今、当院が最も強く抱く「おもい」は「念い」!

 

「祈念」や「念願」につながる「念い」という言葉との関係を更に深めていくことがコロナ禍克服の鍵となる。

 

 

 

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