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2019年09月25日

上手に「痛み」を伝える

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こんにちは、兵庫県伊丹市で「痛み」の根本治療に取り組む西田鍼灸療院です。

患者様と施術者の間をつなぐのが「痛み」という情報。

「痛み」は、身体の異常を報せるSOS警報です。

今回は、そんな「痛み」を施術者に的確に伝える方法について。

目次

SOAPとは

患者様を拝見して施術を行うまでに、私たち施術者は、基本的なプロセスを踏みます。

[SOAP]と呼ばれる4項目がそのプロセスです。
・S=Subjective:患者様が訴える主観的な情報
・O=Objective:理学的検査から得られる所見などの客観的情報
・A=Assessment:評価・分析
・P=Plan:施術計画

この4つのプロセスに沿って、当院は患者様の施術方針を決定します。
患者様の痛みは「S」つまり、主観的な情報。
患者様の痛みをしっかり受け止めることは、施術のプランを立てる上で何より重要なことです。
特に初診時では、患者様はご自分の痛みや不調をできるだけ詳しく、的確に施術者に伝えることが望まれます。

情報伝達が施術の第一歩

せっかちな患者様は、初診の段階で症状の予後や施術方針をお聞きになりますが、それでは綿密な施術計画は立てられません。まずは、情報を伝達することが施術のスタート!
自分の痛みを的確に伝えるために、受診前には以下の情報を整理しておきましょう。
・どこが?
・いつから?
・思い当たる原因は?
・発症は急にor徐々に?
・痛みの強さと性質は?
・頻度と持続時間は?
・痛む時間帯は?
・痛みの変化の有無
・合併症状(麻痺や痺れなど)の有無

痛みの情報整理

当院は、身体に起こる嫌なこと全てを「痛み」と考えます。
食欲不振や体重の増減、むくみ、めまい、倦怠感、冷えやのぼせといった感覚的なものから、抑うつ感や不安感、情緒不安など精神的なものまで、病気になると心と身体に多くの変化が起こります。その変化全てを「痛み」と捉えます。

今起こっている痛みはそもそもいつ、何がきっかけで始まったのか。
この情報はとても大切ですが、はっきりしないことも多いもの。
しかも、痛みで苦しんでいる最中に記憶をたどれる余裕なんてありません。
そこで万が一に備えて日頃から、自分の体調を記録する習慣をつけましょう。
過去の記録を遡ってみたら、「予兆と思われる症状があった!」ということも少なくないはずです。

今の痛みは、どれくらいの頻度で起こるのか。
終日ずっと痛む。あるいは、日に数回痛みが起こるのであれば、その時間帯や状況(就寝時や起床時など)を把握しておきます。
また、湿度や寒暖差などの気象状況に左右されたり、長時間椅子に座り続けると痛みが増悪するなど、外的状況や行動パターンとの関連も重要です。

痛みの変化も重要なポイントです。
何らかの病気で痛みが起こっている場合、痛みの強さや質が変化することも少なくありません。時間の経過とともに、症状が進行していけば痛みも強く、激しいものになります。さらに進めば、痛みだけにとどまらず痺れや麻痺といった症状を併発します。

心と身体は切り離すことはできません。
病気や怪我による身体の痛みが心に影響を与えることもあれば、心の痛みが身体を蝕むこともあります。
心理的な要因(心因性)が痛みを引き起こすことも決して珍しいことではありません。
自分では痛みを感じているのに、検査の結果「異常なし」診断された場合、『心因性』を疑ってみる必要があります。

骨や筋肉を傷めたことで起きる外傷性の痛みとは違って、内臓の不調から来る痛みの場合、離れた部位に『関連痛』として発症します。
これは、内臓につながった神経と皮膚に伸びている神経が同じ一本の神経繊維となって脊髄につながっているために、患部の痛みが皮膚に波及し、痛みとして認知されるのです。
・心臓の病気(狭心症、心筋梗塞など)
胸が締めつけられるような痛みがあります。発症に先立ち左腕に痛み、痺れ、だるさを
感じることもあります。

・胃の病気(胃炎、胃潰瘍など)
みぞおちのあたりに激しい痛みがあり、同時に背中に痛みを感じることもあります。

・肝臓、胆嚢の病気
肝臓は‘沈黙の臓器,と呼ばれ、明確な症状が出にくいと言われます。
その為、発見が遅れがちで判明した時には慢性期に移行しています。
右肩や腕になかなか治らない痛みや痺れ、だるさを感じたら 要注意!
急性肝炎の場合は、まず風邪に似た症状が現れ、黄疸が生じます。
胆石症は右側の腹、背中に激しい痛みを感じます。

・腎臓の病気(腎炎、ネフローゼなど)
腎臓付近の腰部から横腹にかけて、だるさをともなった特有の痛みがあります。

・尿管の病気(尿路結石)
背中に間歇的な痛みがあります。

・腎結石
腎疝痛と呼ばれる突然の激痛が間歇的に起こります。
疝痛(激しい発作的な腹痛)がなく、背中に鈍痛を感じることもあります。

・膀胱の病気(膀胱炎、膀胱結石など)
排尿時に痛みを感じます。腰の下部、臀部に関連痛が生じることがあります。

まとめ

人間関係には、相性というものがあり、自分の性格と相手の性格、その組み合わせがぴったりの場合もあれば、しっくりいかず、何となくギクシャクしてしまうこともあります。
それは、患者様と施術者とて同じこと!
几帳面な性格の人は、相手にも正確に情報を伝えることを求めるかもしれません。あるいは、情感豊かな人は、あまりにもクールな対応に傷つくこともあります。
コメントを述べる際、厳しい内容をやさしく伝えて欲しい患者様もいれば、さらっと言って欲しいという患者様もいます。
当院は、折衷派。患者様の気持ちを深く理解し、寄り添うことを基本に、適度な距離を保って患者様と付き合おうと思っております。
これからも、根本改善をはかる効果的な施術を行うための信頼関係を構築するために、相互理解に努めたより良いコミュケーションを図ってまいります。
どうぞ、何なりとお気軽に申しつけください。ご協力をよろしくお願い申し上げます!

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