2019年09月03日
日本独自の施術スタイル
ブログ
施術をしていると患者様から
中国の「針」と日本の「鍼」はどう違うの?
とよく質問されます。
そこで今回は、現在日本で広く一般的に行われている施術方法についてご紹介いたします。
目次
- ○ 「鍼管」の発明と「管鍼法」
- ○ 「管鍼法」の実際
- ○ まとめ
「鍼管」の発明と「管鍼法」
約2000年前、中国・黄河流域で生まれた鍼灸が、朝鮮半島を経由し、日本に伝えられたのは6世紀飛鳥時代の事です。
その後、江戸時代に入り日本独自の進化・発展を遂げます。
それは「鍼管」の発明です。
「鍼管」とは文字通り鍼を入れる円柱状の管の事で、「鍼管」を用いて行う施術方法を「管鍼法」と言います。
「管鍼法」は、施術のスタイルを大きく変えました。
それ以前は、皮膚に押し込むように刺していたため、中国伝来の太い「針」しか使用できず、無痛刺入は困難を極め、施術者に高度な技術が要求されました。
「鍼管」の発明はこの問題を一挙に解決し、現在施術で用いるような細く、弾力性に富んだ柔らかい「鍼」の操作を容易にしました。
「管鍼法」の実際
「管鍼法」の実際について詳しく説明します。
鍼管は鍼より短身なため、鍼を入れると鍼頭が突出します。
始めは、この鍼頭が突出した鍼管をできるだけ張り詰めた皮膚の表面に当てがい、突出部分を指頭で弾くようにリズミカルに叩打し、瞬時に皮膚を通過させます。
その後、鍼を上下させ、揺らしたり、捻ったりしながら、慎重かつ丁寧に患部(凝り固まった部分)まで進めます。
通常、そのまましばらくの間置鍼し様子を見ますが、状態により電気刺激を加えることもあります。
まとめ
日本独自の施術スタイルである「管鍼法」は細く柔らかい鍼の操作を容易にし、無痛刺入を可能にしました。
日本の「鍼」は中国の「針」に比べ繊細な刺激を提供し、最小の刺激で最大の効果を引き出すことを目的に施術されます。
どうぞ、先人の叡智の詰まった「鍼」の妙味を存分に味わってみてください。
きっと満足いただけると確信しております。
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